既にご存知かと思いますが、SS520の打ち上げ失敗についての、原因究明結果について簡単にまとめます。

打ち上げからテレメトリデータが、地上に送られてこず、二段ロケットの点火が見送られたことはみなさんご存知だと思います。

どこをどう飛んでいるのか分らない状態では、2弾目を点火したら、どっちに飛ぶか…そこは人が多く集まっている所に飛んでくる可能性が高いありますから、点火しませんよね?

結果、二段モータは点火せずにロケット本体は海上に落下させました。

このときに発生した事象はロケットからのテレメトリ新合が地上で拾えずに、結果ロケットの姿勢が分からなかった。

です。

原因は電波が送られてこなかったことでした。

当日に簡単な質疑応答がなされましたが、使った送信機は今までも使ってきた物で実績があるとのことで、これは問題にならないと自分模考えました。

結果ソフトにエラーがあったのでは?と考えましたが、事実はそんなに難しくないこととなりました。

端的に言うと、電源回路ショートを起こして機器に電気が行き渡らなかったという、とても初歩的なものでした。

機器を接続するハーネス(電線)の被膜が、ロケットの振動により、金属部分と激しくぶつかり続けた結果、被膜が破れて電線画ショートしたとのことでした。

今回のSS520では、軽量化を目指してあらゆる部分的見直しをかけました。

電気系でも見直しが行われ、コネクターもその大賞となり、通常はMIL品と呼ばれる耐久性の高いものを使いますが、今回は重量のこともあり、民生品で更に軽いミニチュアコネクターを採用したそうです。

実はこれ、自分がメーカーから売り込みをかけられて、上層部にこれ良いです!使いたいです!
と、進言して使われたものを更に軽量化したものでした。

ミニチュアですから、当然使用されるケーブルも細い物となります。

被膜も薄いものとなりますので、通常はハーネス設計部隊が、ロケットのどこをどうやって回して、どこでどれだけのケーブルを束ね手固定するのかを決めるのですが、不具合の報告を聞いてみると、ケーブルの保護カバーがついていなかったようです。

ハーネスと突然言いましたが、ケーブルの束をハーネスと呼びます。

またハーネスの機体内での、取り回しを決める部隊が独立師で存在し、各機種のハーネス設計をしております。

今回のSS52では、ハーネスを機体の外を這わせていたそうです。

普通なら機体の外を這わせるなら、ハーネスカバーで完全にワイヤーを保護するところを、外側から内側に入る箇所のカバーが無くて、結果としてケーブルとロケット本体がぶつかり、被膜が削れてショートを起こしたということです。

恐らくハーネス部隊からは、今回の故障モードに対する指摘は上がっていたことと思います。

SS520は次の打ち上げ予定はありません。

もし計画が立ち上がったなら、ハーネスの重要性を考えた上で、適正な軽量化を行っていただければと思います。